腸腰筋とは?役割や実際の鍛え方まで徹底的に解説!

この記事を書いた人
西口遼
Webライター

1999年生まれ、サッカー歴15年のスポーツマンWebライターです。これまでの競技経験で培った経験を活かし、スポーツ・筋トレ関連の記事を中心に執筆しています。日本サッカー協会公認の指導者ライセンス保有しており、サッカー少年の技術指導をおこなっています。私自身も社会人リーグでプレーする現役サッカー選手です。現役プレーヤー兼指導者で現場に立つスポーツマンの視点で、皆様に有益な情報を発信していきます! ※保有資格:日本サッカー協会公認C級コーチライセンス、高等学校教諭一種免許状(保健体育)

陸上の短距離選手やサッカー選手など、瞬発力を必要とするアスリートは腸腰筋が大きく発達しています。アスリートにとっては、一瞬のスピードを生み出すために重要な腸腰筋ですが、私たち一般人の日常生活でも腸腰筋は重要な役割を果たします。

しかし、現代はデスクワークが多い生活環境の影響で、腸腰筋が衰えて上手に使えていない人が多いです。腸腰筋が衰え続けると、腰痛になったり転倒しやすくなってしまいます。

そこで今回は、腸腰筋の役割から実際の鍛え方まで徹底的に解説します!
本記事の内容を参考にトレーニングをおこない、あなたの腸腰筋を目覚めさせましょう。

1.腸腰筋とは


そもそも腸腰筋とは大腰筋、小腰筋、腸骨筋の3つの筋肉をまとめた総称のことです。
腸腰筋という、単一の筋肉が存在するわけではないので注意しましょう。また、別名は深腹筋とも呼ばれているインナーマッスルで、上半身と下半身をつなぐ筋肉です。

1-1.腸腰筋の役割

腸腰筋のおもな役割は、腿や膝を持ち上げたり、体が重力によって沈み込むことを防ぎ腰をS字状にキープしたりすることです。上半身と下半身をつなぐ筋肉は体の中でも腸腰筋だけで、関節の安定、姿勢の維持に大きく貢献しています。

具体的な日常生活で言えば、腸腰筋が大きく作用する場面は歩くときや走るときに足や膝を持ち上げる動作です。また、腰をS字状にキープする働きを持つ腸腰筋は、立ち姿勢を綺麗に保つ役割もあります。

スポーツの場面でも、体幹やボディバランスを保つために重要な働きがある腸腰筋は、アスリートにとって欠かせない筋肉となっています。

2.腸腰筋を鍛えるメリット


続いて、腸腰筋を鍛えるメリットについてご紹介します。
トレーニングを始めたいと考えている方なら、腸腰筋を鍛えることで得られるメリットを知っておくことは重要ですよ。今回は、こちらの3つのメリットを紹介します。

  1. 綺麗な姿勢を保つことができる
  2. 基礎代謝が高まり、ダイエット効果が得られる
  3. 歩きやすさや走りやすさを感じるようになる

日常的にも必要不可欠な動きの中で、腸腰筋の動きが必要になります。そのため、腸腰筋を鍛えて損をする人はいません。1つずつ詳しく解説していきます。

2-1.綺麗な姿勢を保つことができる

1つ目のメリットは、綺麗な姿勢を保つことができるという点。
腸腰筋は、腰の綺麗なS字カーブをつくり、骨盤を前傾させる働きがあります。
上半身と下半身をつなぐ筋肉、腸腰筋が弱っていると骨盤が後ろに倒れて猫背になってしまう傾向があります。そのため、腸腰筋は正しく姿勢をキープするために重要な役目を果たしているのです。

さらに言えば、正しい姿勢を保つことができれば日々の疲れも溜まりづらくなります。腸腰筋を鍛えることで、見た目の綺麗さだけでなく日常生活の質も向上しますよ。

2-2.基礎代謝が高まり、太りにくい体が手に入る

2つ目のメリットは、基礎代謝が高まり、太りにくい体が手に入るということ。

そもそも基礎代謝とは、生命活動を維持するための消費エネルギーのことです。基礎代謝が上がると、脂肪が燃焼しやすくなり太りにくい体を手に入れることが期待できます。

基礎代謝の大部分は、筋肉の動きによって消費されています。効果的な基礎代謝アップを望むなら、大きな筋肉が集中する下半身の動作効率を高めることが大切

下半身の動きを大きく左右する腸腰筋を鍛えることは、基礎代謝の向上に大きく作用します。太りにくい体を手に入れたいなら、腸腰筋トレーニングはおすすめの方法の1つです。

2-3.歩きやすさや走りやすさを感じるようになる

3つ目のメリットは、歩きやすさや走りやすさを感じるようになることです。

私たちの歩く動作や走る動作を支えているのは股関節の動き。その股関節の動きを左右している筋肉こそが腸腰筋です。

腸腰筋が衰えていると、股関節を機能させることができずに太ももの前側やふくらはぎなどの一定の部位に負担がかかる歩き方や走り方になってしまいます。逆に言えば、腸腰筋を鍛えて股関節を上手に使えるようになれば、下半身の動きは格段に良くなります。

腸腰筋を鍛えて股関節の機能が高まると脚を引き上げやすくなり、歩きやすさや走りやすさを感じることができますよ。

3.腸腰筋の鍛え方 おすすめ筋トレメニュー4選


「これから腸腰筋を鍛え始めようと考えている人」に向けて、初心者でも簡単に始めることができる腸腰筋の筋トレメニューを紹介します。

今回紹介する筋トレメニューは、こちらの4つ。

  1. レッグレイズ
  2. バイシクルクランチ
  3. スタンディングニーレイズ
  4. ランジ

どのメニューもトレーニング器具を用意する必要はありません。
自宅でもすぐに始められるメニューなので、今から解説する内容をよく読んで実践してみましょう。

3-1.おすすめ筋トレメニュー① レッグレイズ

1つ目のおすすめメニューはレッグレイズ

レッグレイズは上体を固定した状態で脚を上げ下げするトレーニングで、腸腰筋や下腹部に刺激を与えることができます。

【レッグレイズのやり方】

  1. 床に仰向けに寝る。
  2. 腰は床につけたまま両足を少し浮かせる。
  3. 膝を伸ばしたまま両足を持ち上げ、足裏が天井を向くまで浮かせる。
  4. 床につかない程度まで脚をゆっくりとおろす。

10〜15回×3セットを目安におこなってみましょう。
膝をできる限り伸ばしてトレーニングをすることで、腸腰筋への効果が大きく高まります。

3-2.おすすめ筋トレメニュー② バイシクルクランチ

2つ目におすすめするメニューは、バイシクルクランチ

上半身をひねりながらおこなう腹筋のトレーニングで、腹斜筋や腸腰筋に刺激を与えることができます。

【バイシクルクランチのやり方】

  1. 仰向けになった状態で、膝を90°に曲げて軽く持ち上げる。
  2. 頭と肩は床から浮かせて、手は頭の後ろに添える。
  3. 対角上の肘と膝をくっつけるように、上半身をひねる。
  4. 左右交互に動作を繰り返す。

20回(左右各10回ずつ)×3セットを目標に頑張りましょう。
ポイントは、腹部から上体をひねることを常に意識すること。反動や勢いを使って体をひねると、腸腰筋への刺激が低下してしまいます。

3-3.おすすめ筋トレメニュー③ スタンディングニーレイズ

3つ目におすすめするメニューは、スタンディングニーレイズ

立った上体で脚を引き上げる動きを繰り返し、腸腰筋の機能を高めるトレーニング。歩くときや走るときの実用的な動きに近いことがこのトレーニングの良さです。

【スタンディングニーレイズのやり方】

  1. 姿勢をまっすぐにして立ち、手で後頭部を支える。
  2. 膝ができるだけ高い位置にくるまで片脚を持ち上げて、3秒キープする。
  3. 上げた脚をゆっくり戻し、2の動きを繰り返す。

20回(左右各10回ずつ)×3セットを目安におこないましょう。
ポイントは、脚をあげるときに背中を丸めないこと。膝を高い位置まで引き上げることも重要ですが、背中が丸まらないことが最優先です。

3-4.おすすめ筋トレメニュー④ ランジ

4つ目のおすすめメニューは、ランジです。

ランジは、股関節や膝関節の曲げ伸ばしをするトレーニングです。腸腰筋はもちろん、下半身の複数の筋肉を同時に鍛えることができます。

【ランジのやり方】

  1. 足を前後に開き、足先は正面に向ける。
  2. 上体をまっすぐにキープしたまま股関節と膝を曲げる。
  3. 前脚の膝が90°になるまで沈み、後脚の膝は腰の真下にくるように曲げる。
  4. ゆっくりと「気をつけ」の姿勢に戻り、左右交互で同じ動きを繰り返す。

10回(左右各5回ずつ)×3セットを目安におこないましょう。
腸腰筋を効果的に鍛えるためには、常に背筋を伸ばした状態でトレーニングをすることが重要です。

4.筋トレだけじゃない!おすすめの腸腰筋トレーニング2選


筋トレで腸腰筋を鍛えることは重要ですが、それで終わってしまうのはもったいないです。なぜかというと、筋トレだけでは腸腰筋を「使える」筋肉にすることができないから。

ここでは、腸腰筋を「使える」筋肉に仕上げるためのトレーニングを紹介します。
今回紹介するトレーニングは、こちらの2つ。

  1. 壁を使った腿上げで腸腰筋トレーニング
  2. 階段を活用して腸腰筋トレーニング

どこにでもある階段や壁を活用するだけでトレーニングができます。実用的なトレーニングで、あなたの腸腰筋を目覚めさせましょう。

4-1.壁を使った腿上げで腸腰筋トレーニング

腿上げは、腸腰筋を鍛えるために最適なメニューの1つ。瞬発力を必要とするスポーツ選手も日頃から実践するトレーニングです。陸上100m日本記録保持者(2021年8月現在)である山縣亮太選手も腿上げをおこなっています。

今回は、腿上げの中でも基本的な「壁を活用した腿上げ」を紹介します。

【やり方】

  1. 両手を壁について、壁から脚を少しはなして立つ。
  2. 背筋を伸ばしたまま、片方の膝を高くあげる。
  3. 左右交互に同じ動きを繰り返す。

20回(左右各10回ずつ)×3セットを目安に頑張ってみましょう。
腿上げ動作はゆっくりでもいいので、背筋を伸ばした良い姿勢でトレーニングすることを心がけましょう。

4-2.階段を活用して腸腰筋トレーニング

次におすすめするのは、階段を活用した腸腰筋のトレーニング

階段は段差がある分、平地を歩いたり走ったりするときに比べてより脚を引き上げる力が必要とされます。そのため、腸腰筋に大きく刺激を与えることができるトレーニング方法です。今回は腸腰筋強化に特化した階段トレーニング、ランジウォークを紹介します。

【ランジウォークのやり方】

  1. 両足をこぶし1つ分開いた状態で、階段の前に立つ。
  2. 2段とばしで右足を段に乗せ、ひざを直角に曲げる。
  3. 右足で階段を押し、上体を上げる。
  4. 左足で2つとばした次の段に上がる。左右交互に繰り返して前に進む。

何段飛ばすかは使用する段差の高さを考慮して、怪我がないように設定してください。
階段を登るときは、上半身が前傾しすぎないように気をつけましょう。

5.腸腰筋を鍛えたいならストレッチもしよう


腸腰筋の機能性を高めたいなら、筋肉の柔軟性を高めることも大切です。柔軟性を高めるためには、もちろんストレッチが最適な方法。

そこで今回は、寝た姿勢・座った姿勢・立った姿勢に分けておすすめの腸腰筋ストレッチのやり方を簡単に紹介します。

ストレッチのタイミングは、筋トレをする前や筋肉の緊張が緩むお風呂上がりがおすすめです!

5-1.【寝転がったままでOK】腸腰筋のストレッチ

【寝転がったままでOK!腸腰筋のストレッチ方法】

  1. 仰向けに寝る。
  2. 両手で片膝を抱えてお腹につける。
  3. 2の状態で30秒キープする。

左右各3セットを目安におこなえると、理想的。
ポイントは、背中を丸めないことと抱えていない脚を床から浮かさないことです。

5-2.【膝立ちで伸ばす】腸腰筋のストレッチ

【膝立ちで伸ばす!腸腰筋のストレッチ方法】

  1. 床の上に片膝をついて、もう片方の膝は立てる。
  2. 両手は腰の側面に当てておく。
  3. お腹を前に突き出し、重心を前に乗せる。
  4. 3の状態で15秒キープ。

左右各3セットずつおこないましょう。
お腹を前に突き出して重心を前に乗せるときに、股関節周りが伸びているかを確認してみましょう。

5-3.【立った状態で伸ばす】腸腰筋のストレッチ

【立った状態で伸ばす!腸腰筋のストレッチ方法】

  1. 壁や椅子などの固定されたものを片手で掴み、まっすぐに立つ。
  2. もう片方の手は腰に当てておく
  3. 腰に手を当てていない方の脚を前後に10回振る
  4. 10回終わったら反対の脚でも同じ動作をする。

動きをともなうストレッチのなので、最初から大きく動かしすぎると関節を痛める可能性があります。最初は小さな動きから開始し、少しずつ動きを大きくしましょう。

6.「使える」腸腰筋を鍛えて、丈夫な足腰を手に入れよう


ここまで、腸腰筋の役割や実際の鍛え方について解説してきました。

「腸腰筋を鍛える=ストイックに筋トレをし続ける」ではないことを、ご理解いただけたでしょうか。

腸腰筋を鍛える中で最も重要なことは、鍛えた腸腰筋を最終的に使えるようにすることです。そのために、筋トレ以外のトレーニングやストレッチにも積極的に取り組みましょう。

腸腰筋を鍛えれば、あなたの生活の質が向上することは間違いありません。「使える」腸腰筋を鍛えて、丈夫な足腰を手に入れましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です