筋トレのオーバーワークとは?原因と見極めるための5つのサイン、予防法まで解説

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michael
パーソナルトレーナー

筋トレ歴4年の神戸市在住のパーソナルトレーナー。過去にNPCJコンテスト出場経験あり。 ダイエットや筋肥大に関する正しい知識を多くに人に理解してもらえるよう、自身の経験を交えて発信していきます。 趣味:映画鑑賞、読書、サッカー観戦

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筋トレをしている人なら誰しも「やりすぎはオーバーワークになるからダメ」と聞いたことがあるでしょう。

オーバーワークとは「筋トレのやりすぎ」を意味する言葉です。しかし、オーバーワークになるとどのような症状が出るのか、どうやって見極めればいいのか知らない人もいるでしょう。

今回はオーバーワークの概要と見極め方、オーバーワークの予防法や対処法などを説明していきます。

オーバーワークとは

オーバーワークとは筋トレを過度に行うことで、筋肉の回復が間に合わずに疲労感が持続する状態のことを指します。

さらに安静時心拍数や安静時血圧の上昇、不眠症など様々な症状を併発すると「オーバートレーニング症候群」と呼ばれる症状にまで発展してしまいます。

たびたび筋トレ界隈で「筋トレのやりすぎは厳禁」と言われるのはオーバーワークになりかねないからですが、実際はプロのアスリートレベルまで本気で取り組んでいないとなりません。

実際、ただの筋肉痛や仕事のストレスによる疲労であることもあるので、本当にオーバーワークなのかどうかの見極めは難しいです。

そもそもオーバーワークは嘘という見方もある

オーバーワークの概要について説明しましたが、フィットネス界隈では「オーバーワークは嘘」だという見方もあります。

このように言われる根拠は、コンテストで活躍するトップビルダーの多くが日々常軌を逸するようなトレーニングを行っているからでしょう。

通常、トレーニング時間は60−90分程度の人が多い中、トップビルダーとして有名な横川尚隆選手や合戸孝二選手は3時間以上行い、尋常ではない身体を作り上げています。

彼らのようなトップビルダーが日々ハードなトレーニングをこなせるのは十分な栄養摂取と休養が取れているからという前提もありますが、少なからず才能も影響していると考えられます。

筆者の見解は、個人差による影響により、度を越したトレーニングは一部の人以外はオーバーワークになると考えています。

オーバーワークの原因とは

オーバーワークに陥る原因は以下の3つが挙げられます。

  1. 筋肉痛が回復する前にトレーニングしている
  2. 筋肉に過負荷の刺激を与えている
  3. 同一部位ばかりを鍛えている

筋肉痛が回復する前にトレーニングしている

筋肉は「筋トレ→筋肉痛→回復」のサイクルを繰り返すことで成長していきます。しかし、まだ筋肉痛が回復していないうちにトレーニングしていしまうと、回復が追いつかずにオーバーワークとなってしまいます。

筋肉痛の回復には2−3日かかると言われているので、2日連続で同じ部位を鍛えるのは避けましょう。

筋肉に過負荷の刺激を与えている

筋肉は適度な刺激を与えることで成長していきます。負荷が軽すぎても、重すぎてもいけません。しかし、いち早く成長したいと考えるストイックなトレーニーほど、「まだ追い込まなくては成長しない」と考えてしまい、やりすぎてしまいます。

まずは基礎を念頭に置いた上で1部位に3−4種目、各種目3セット程度から始めて、負荷が足りなければセット数や重量を増やし、負荷がきつすぎれば種目数やセット数を減らしてみましょう。

同一部位ばかりを鍛えている

筋トレ初心者のうちは気になる部位ばかりトレーニングしてしまい、鍛える部位と鍛えない部位のトレーニング量の差が極端になりがちです。

筋肉は「筋トレ→筋肉痛→回復」のサイクルを経て成長していくもので、回復しきっていないうちにトレーニングしてしまうと、オーバーワークとなってしまいます。

成長を追い求める人ほど「鍛えれば鍛えるほど筋肉が増えるんじゃないか」と思いがちですが、上記のサイクルを無視すると非効率となってしまいます。

オーバーワークなのか見極める目安

オーバーワークのように思えて、実際は栄養不足や睡眠不足、仕事による過労である場合もあり、その見極めは難しいです。ここからは、オーバーワークを見極める目安を5つ紹介していきます。

  1. パンプアップが起きなくなる
  2. 筋力が以前よりも低下する
  3. 筋肉痛の長期化
  4. 体重の減少
  5. 安静時心拍数の増加

①パンプアップが起きなくなる

筋トレをすると、対象部位の血流が良くなり、血液や乳酸などが蓄積することで筋肉が膨らむパンプアップが起こります。しかし、オーバーワークが起こっていると、筋トレしてもパンプアップが起こらなくなります。

②筋力が以前より低下する

筋肥大や筋力向上を促すためには、重量を日々伸ばしていく必要があります。しかしオーバーワークに陥ると慢性的に疲労が溜まっているので、普段挙げられる重量でも挙げられなくなる場合があります。

重量が低下してしまうため、トレーニング効果が低下し、結果的に筋肉の成長も停滞してしまうのです。

筋肉痛の長期化

ある程度の負荷で筋トレを行った後は筋肉痛が起こります。通常は、2−3日程度で治るものですが、なかなか治らないという場合は筋肉の回復が追いついていないことを示しています。

④体重の減少

オーバーワークに陥るとホルモンバランスの低下により、突然体重が減少してしまう場合があります。また、食欲不振も併発することもあると、なお体重減少が加速してしまいます。

ダイエットしている場合は喜ばしくも思えますが、オーバーワークが続くとトレーニングの質の低下による筋肉量の減少を招く可能性があるので、十分な休養が必要です。

⑤安静時心拍数の増加

オーバーワークになっていると、安静時の心拍数が増加すると言われています。実際、オーバーワークに陥っていると基準値よりも10近く上がると言われています。

スマートウォッチなどで心拍数が手軽に測れるツールもあるので、日々計測しており、「なんか身体がきついなあ」という時にチェックしてみると良いでしょう。

オーバーワークの回復法

オーバーワークに陥った際の回復法は、運動を控えて休養に専念することです。

具体的には8時間以上の十分な睡眠と、ビタミンBやビタミンCの積極的な摂取が良いとされています。

また、トレーニングを再開するときはセット数を半分ほどに減らしてみましょう。

オーバーワークにならないための対処法

オーバーワークは筋トレのパフォーマンスを下げるだけでなく、精神的なストレスの負担も大きいです。下記でオーバーワークにならないために意識すべきポイントを紹介していきます。

全身をバランス良く鍛える

同じ部位ばかり鍛えていると、その部位の疲労が抜けずにオーバーワークを起こしやすいです。その解決法として、分割法による部位の鍛え分けがおすすめ。

胸を鍛えた次の日は脚を鍛え、その次の日は腕を鍛えるなどと日ごとで部位を分けることで、鍛えた部位を回復させながら、他の部位を鍛えられます。

筋トレ後の筋肉の回復には48−72時間程度かかるとされているので、同じ部位を週に2回鍛える程度がベストです。

下記の記事で具体的に1週間単位で、どのように鍛え分けるのか解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

休養日を設ける

オーバーワークを予防するためには、完全な休養日を設けるのも重要です。たとえ、分割法で日によって鍛える部位を変えていても、毎日鍛えていると、全身の疲労が蓄積していきます。

また、手首や膝などの関節疲労も蓄積していくので、特に日々高重量でトレーニングしている人は怪我のリスクも高まってしまいます。身体も心を休められる完全な休養日を設けましょう。

睡眠で筋肉の回復を促す

日本人は世界的にも睡眠時間が少ない国民として知られていますが、睡眠は筋トレだけでなく人間が健康的な生活を送る上でも欠かせません。

睡眠中は成長ホルモンが分泌されることで筋肉の回復や成長、脂肪燃焼などが促され、ボディメイクを効率化する上で非常に重要です。

睡眠の質を高めるコツや、睡眠前のNG行動などを下記の記事で詳しく解説しているので、興味がある方はぜひご覧ください。

適切なバランスで筋肉を鍛えよう

今回はオーバーワークの概要と見極め方、オーバーワークの予防法や対処法などを説明してきました。「いち早く筋肉をつけたい」と筋トレを頑張る人は多いですが、やりすぎるとオーバーワークになり逆効果となります。

バランス良く全身を鍛えて、健康的な食生活と十分な睡眠と休養を設けることでオーバーワークにならないよう鍛えていきましょう。

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