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三角筋は身体づくりの観点で非常に重要な筋肉の一つで、ジムでも多くのトレーニーが三角筋を鍛えています。
しかし、三角筋は非常に奥が深い筋肉で正しい鍛え方を理解していないと、発達しないどころか怪我するおそれもある部位です。
今回は三角筋の構造や鍛えるメリット、鍛え方などについて紹介していきます。
三角筋の構造
- 前部→肩関節の屈曲・水平内転・内旋
- 中部→肩関節の外転
- 後部→肩関節の伸展
中部は腕を真横に振り上げる外転、後部は腕を後ろに振り上げる伸展が主な動作です。
このように三角筋はあらゆる方向に動かすことができる筋肉ですが、関節が非常に不安定なのでストレッチやウォームアップをせずにトレーニングすると簡単に怪我をしやすい部位でもあります。
三角筋を鍛えるメリット
三角筋を鍛えるメリットは以下の3つが挙げられます。
- 肩幅が広がることで逆三角形の身体へ近づく
- 肩こりの改善
- トレーニング時の怪我予防
肩幅が広がることで逆三角形の身体へ近づく
三角筋を鍛えることで肩幅が広がり、誰しもが憧れる逆三角形の身体へと近づきます。
さらに肩幅が広がると相対的に顔が小さく見えたり、ウエストが細く見えたりと美しいスタイルが手に入ります。男性にはもちろん、女性にも鍛えることを推奨したい部位です。
肩こりの改善
筋肉は日常的に使っていないと冷えて血流が悪くなることで凝り固まってしまいます。肩こりの場合は、周辺にある三角筋や僧帽筋などの筋肉が凝り固まっていることが原因です。
特に重い買い物袋をもつことの多い主婦や、前かがみになるデスクワーカーは、筋肉が引っ張られた状態が継続することで肩こりを起こしやすいので三角筋や僧帽筋を積極的に鍛えておきたいです。
トレーニング時の怪我予防
肩は胸や背中など上半身のトレーニングの多くに関与しています。その中で高強度のベンチプレスなどの種目の際に三角筋の筋力が弱いと、肩が外れやすくなる可能性があります。
大筋群を鍛える際に耐えられる基盤を作っておくという意味で三角筋を鍛えておく必要があります。
三角筋前部の鍛え方
三角筋前部の鍛え方をフリーウエイト、マシン、自重それぞれ説明していきます。
フリーウエイトでの鍛え方①オーバーヘッドプレス
オーバーヘッドプレスは三角筋前部に加えて、肩関節の外転動作も加わることで中部も動員される種目です。
腹圧を高めた状態(お腹が風船のように膨らんだ状態)を作り、上半身を安定させた状態で全身を連動させるようにバーを持ち上げます。
持ち上げる時に頭を前に出すようにすることで、より真上にバーをもっていきやすく、三角筋の収縮が強まります。
- パワーラックを胸の上部から鎖骨の下付近にセットする
- 肩幅よりバーを広く持ち、ラックアップ
- 肩の高さにバーをセットする
- 腹圧を高めた状態でバーを真上に持ち上げる
- 元に位置に戻していく
フリーウエイトでの鍛え方②ダンベルショルダープレス
ダンベルショルダープレスは、三角筋前部を鍛える代表的な種目です。
オーバーヘッドプレスと動作はほぼ同じですが、こちらは一般的にベンチ台に座った状態で行います。
バーベルと違い内側に絞るような軌道で挙げられるので、肩の怪我のリスクが下がる上に三角筋中部への刺激も増します。
- 垂直手前まで立てたベンチ台に深く腰掛ける
- ダンベルが顎付近にくるような高さにセット
- 背筋を伸ばした状態でダンベルが弧を描くように持ち上げる
- 肘が伸び切る寸前まで挙げたら元の位置に戻していく
フリーウエイトでの鍛え方③フロントレイズ
フロントレイズは、腕を前方に振る肩関節の屈曲動作に負荷を載せる種目です。ショルダープレスと比べると高重量は扱えないので、低重量で高回数が適しています。
また、ダンベルが肩の真下にぶら下がっている状態は三角筋への負荷が抜けてしまっているのが難点です。
- ダンベルを持って背筋を伸ばして直立する
- 肘を伸ばした状態で腕を前方に振り上げる
- 肩の高さまで持ち上げたら元の位置に戻していく
マシンでの鍛え方:ショルダープレス
マシンショルダープレスはフリーウエイトのショルダープレスと比べて最上点でも負荷が抜けにくいのがメリットです。重量の変更がピン一つでできるので、
高重量を扱うときはダンベルやバーベルの方が良いですが、中重量や低重量で筋肉を追い込みたい場合はマシンで行うがおすすめです。
- シートに深く腰掛ける
- シートの高さはバーが肩と同じ高さか少し肩より高くなる位置にする
- 斜め上に寄せるような軌道でバーを頭上に持ち上げていく
- 肘が伸び切る直前で元の位置に戻していく
自重での鍛え方:パイクプッシュアップ
パイクプッシュアップは三角筋前部を鍛える自重種目です。腕立て伏せを斜め上に行うイメージで、動作はショルダープレスに似ています。
角度をつけることがポイントなのでお尻は突き上げたままで行うのがポイントです。
- 四つん這いになって膝を浮かせてお尻を突き上げる
- 手幅は肩幅程度、足幅は肩幅より少し広く設定する
- 肘を曲げながら頭を地面につけるように近づける
- 床ギリギリまで近づいたら元の位置に戻していく
三角筋中部の鍛え方
三角筋中部の鍛え方をフリーウエイト、マシンそれぞれ説明していきます。
フリーウエイトでの鍛え方①サイドレイズ
サイドレイズは、三角筋を鍛える最も代表的な種目で、三角筋中部の肩関節の外転(腕を側方に上げる動作)そのものです。
肩の高さより高くなると僧帽筋に負荷が逃げてしまいますが、逆に肩の高さまで挙げないと三角筋中部への負荷が入りにくくなります。
また、ダンベルが肩の真下付近までくるとほとんど負荷が入らないのでダンベルを体側につけないようにしましょう。
- ダンベルを持って背筋を伸ばして直立する
- 背筋を伸ばした状態でダンベルを側方に振り上げる
- ダンベルが肩の高さにまで来たら元の位置に戻していく
フリーウエイトでの鍛え方②アップライトロウ
アップライトロウはバーベルや、ダンベル、ケーブルなどを持って垂直に挙上する種目です。サイドレイズよりも高重量を扱えるのが魅力で、肩をすくめないようにすることで三角筋中部への刺激が強く入ります。
バーベルで行うのが最も簡単なので初心者はバーベルから始めて、慣れてきたらダンベルやケーブルも取り入れていきましょう。
- 肩幅程度にバーを持ち、足幅は肩幅程度に開いて立つ
- 肘を曲げて横に振り上げながらバーを持ち上げる
- バーが肩の高さ付近まで来たら元の位置に戻していく
マシンでの鍛え方:マシンサイドレイズ
マシンサイドレイズは文字通り、サイドレイズをマシンで行う種目です。ダンベルで行うサイドレイズの場合は肩の真下にあるポジションで負荷が抜けますが、マシンサイドレイズの場合は可動域全域で常に負荷がかけられるというメリットがあります。
真横に上げるよりは少し前方に上げる意識で行うと三角筋中部の筋肉の走行と同じ向きになることで刺激が入りやすくなります。
- マシンの回転軸と肩の高さを揃えるようにシートを設定する
- ハンドルを握ってマシンの軌道に沿って肘を上げる
- 肘が肩の高さまできたら元の位置に戻していく
三角筋後部の鍛え方
三角筋後部を鍛えるメニューをフリーウエイトとマシンそれぞれ説明していきます。
フリーウエイトでの鍛え方①リアレイズ
三角筋後部を鍛える最も代表的なメニューがリアレイズです。肩を支点にしてダンベルが半円を描くような軌道で、肩甲骨を寄せないことを意識することで三角筋後部への刺激が入ります。
- 上体が水平近くになるように前傾してダンベルを持つ
- 手のひらが向かい合うようグリップを設定し、ダンベルを弧を描くように持ち上げる
- ダンベルが肩の高さ付近まで来たら、元の位置に戻していく
フリーウエイトでの鍛え方②ライイングリアレイズ
ライイングリアレイズは、ベンチに寝た状態で三角筋後部を鍛えるトレーニングです。通常のリアレイズではダンベルが最下点にある時に負荷が抜けますが、ライイングリアレイズでは最下点でも十分に刺激が入ります。
肩を支点に半円を描くようにダンベルを動かすイメージで行いましょう。
- ベンチに横向きに寝る
- 肩の前に片腕を伸ばし、ダンベルを持つ
- 腕を伸ばした状態でダンベルが肩の上に来るように持ち上げる
- 垂直になる手前くらいまで持ち上げたら元の位置に戻していく
マシンでの鍛え方①フェイスプル
フェイスプルは文字通り、顔に向かってロープを引きつける動きです。腕を後ろに振りながら、肩を外にねじるように動かすことで三角筋後部だけでなく、肩のインナーマッスルも同時に鍛えられます。
肩のインナーマッスルはトレーニング時において、肩の安定に非常に関与するので日頃インナーをあまり鍛えていない人はフェイスプルを行うべきです。
- 二股ロープをケーブルに付け、胸の上部の高さにセットする
- ロープの下部を親指側で握り、数歩後ろへ下がる
- グリップを顔に引きつけるようにロープを引く
- 十分に顔に近づいたら元の位置に戻していく
マシンでの鍛え方②リアデルトフライ
三角筋後部を鍛える代表的なマシンがリアデルトフライです。高重量は扱えませんが、全ての可動域で十分に負荷がかかるので三角筋後部の二種目、三種目でおすすめです。
引く時に肩甲骨を寄せると背中中央の僧帽筋や菱形筋に刺激が逃げるので、肩甲骨を寄せないことを意識しましょう。
- バーが肩の高さになるようにシートをセットして座る
- 手のひらを上に向けた状態でバーを握る
- 肩甲骨を寄せないようにしてバーを後方へ引く
- 体側を過ぎた付近まで引いたら元の位置に戻していく
三角筋を鍛える際の注意点
続いて、三角筋を鍛える際の注意点について説明していきます。
必ずストレッチを行う
三角筋のトレーニングはあらゆる方向に肩を動かすので、筋肉が凝った状態でトレーニングを行うと怪我につながります。
三角筋だけでなく、三角筋の可動域に関わる肩甲骨の凝りをほぐしておくことで怪我の予防ができます。
元々、肩が硬いという人は脇の下から肩の裏面付近をフォームローラーやストレッチポールで転がすのがおすすめです。
中部のボリュームを増やす
三角筋前部は大胸筋、三角筋後部は広背筋のトレーニングで補助の筋肉として使われることがあります。
そのため、三角筋を鍛える際に全て同じボリューム(種目数×セット数)で組むとバランス良く鍛えているつもりでも、前部と後部に比べて中部は少ないです。
中部は他の部位のトレーニングでは動員されないため、三角筋を鍛える際は中部のボリュームを増やすことを意識しましょう。
前部と後部のバランスを考える
多くのトレーニーが三角筋前部や中部ばかり鍛えて、後部が疎かになりがちです。前部と後部は表裏の関係で筋力に差が生じると強い方に引っ張られてしまいます。
前部ばかり鍛えて後部を鍛えずにいると前側に引っ張られて巻き肩になります。巻き肩になると肩が不安定になり三角筋のトレーニングだけでなく、胸や背中、腕の種目でも肩が不安定になり痛みが生じることがあります。
トレーニングを安全に行うという意味でも後部のトレーニングを前部と同程度行いましょう。
三角筋を鍛えて逆三角形ボディを目指そう
今回は三角筋の構造や鍛えるメリット、鍛え方などについて紹介してきました。三角筋はボディメイク上の見栄えとしてだけでなく、肩こり予防や肩関節の安定のためにも鍛えておくべき筋肉です。
また、不安定な筋肉なのでウォーミングアップやストレッチはしっかり行い、前部・中部・後部をバランス良く鍛える必要があります。
ぜひ今回紹介したメニューを参考に三角筋を鍛えて逆三角形の身体へ近づきましょう。