脂質制限ダイエットとは?脂質の働きやダイエットのやり方、糖質制限との違いを解説!

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michael
パーソナルトレーナー

筋トレ歴4年の神戸市在住のパーソナルトレーナー。過去にNPCJコンテスト出場経験あり。 ダイエットや筋肥大に関する正しい知識を多くに人に理解してもらえるよう、自身の経験を交えて発信していきます。 趣味:映画鑑賞、読書、サッカー観戦

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「ダイエット中に脂質はどう制限すればいいの?」「なんで脂質を制限するの?」このようにお考えではありませんか。

脂質というと三大栄養素の1つでありながら、太りやすいイメージもあり、結局どれくらい制限すれば良いのか悩みますよね。

そこで今回は脂質の概要や種類、脂質制限ダイエットのやり方などを紹介していきます。
本記事を読むことで脂質の働きや、身体に良い脂質と悪い脂質、脂質制限ダイエットの概要について理解できるので、ぜひ最後までご覧ください。

脂質とは

脂質はタンパク質、炭水化物と共に三大栄養素の1つで、他の2つよりもカロリーが高いことが特徴です。

その働きはエネルギー源にとどまらず、ホルモンの材料、体温の維持、臓器保護のためのクッションなど様々です。

脂質を摂取後、上記の働きをしますが、その余剰分は脂肪として溜め込まれます。

そのため、ダイエット中に控えるべき栄養素ですが、完全にカットするのは危険です。

脂質が不足するとホルモンバランスの乱れや、肌荒れ、免疫低下などの異常を来します。

一方で、過剰摂取すると血中に悪玉コレステロールが増加し、高血圧や動脈硬化など様々な合併症を引き起こします。

ダイエット中に摂取量を減らすべき栄養素ですが完全に0にするのではなく、適量を摂取するのがベストです。

良い脂質と悪い脂質


脂質は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分かれていて、飽和脂肪酸はさらに短鎖・中鎖・長鎖、不飽和脂肪酸は一価と多価に分かれています。

その中でダイエット中に摂取すべき良い脂質と、控えるべき悪い脂質を説明していきます。

良い脂質①中鎖脂肪酸

中鎖脂肪酸のメリットは、摂取後3−4時間でエネルギー源として利用されることです。
その他、認知症予防や抗酸化作用といった効果も持ち合わせているので積極的に摂取したい脂質です。

中鎖脂肪酸を含む代表的な食品はMCTオイルとココナッツオイルで、無味無臭で熱に弱いのでコーヒーやサラダに加えるのがおすすめです。

良い脂質②オメガ9系脂肪酸

オメガ9系脂肪酸の主成分であるオレイン酸もダイエットに効果的です。

オレイン酸は血中の悪玉コレステロールの濃度を下げる他、抗酸化作用や動脈硬化の予防、便秘の解消など身体を健康に保つための多くの働きがあります。

オリーブオイルや牛肉、アーモンドなどに含まれているので、比較的摂取しやすい脂質でもあります。

良い脂質③オメガ3系脂肪酸

オメガ3系脂肪酸は植物系のαリノレン酸と、魚介系のDHAやEPAに分かれます。

体内にある中性脂肪の量を減らしたり、血液をサラサラにしたり、記憶力を高めたりと摂取するメリットが非常に多いです。

サバやさんま、マグロなどを主食にしたり、間食にナッツを食べたりと普段の食事に取り入れやすいのも嬉しいポイントです。

悪い脂質①トランス脂肪酸

不飽和脂肪酸は基本的に身体に良い油とされていますが、その中のトランス脂肪酸は例外的に身体に悪い油です。

主に油を加工・精製する過程でできる時に作られるので、サラダ油やマーガリン、ショートニングに含まれます。

また、反芻動物の胃内でも合成されることから、牛肉やバターにもトランス脂肪酸は含まれています。

脂質制限ダイエットと糖質制限ダイエット

ダイエットは脂質を制限する脂質制限ダイエットと糖質を制限する糖質制限ダイエットに大別されます。

脂質制限ダイエットとは

脂質制限ダイエットは脂質の摂取量を抑えるダイエット法です。
ホルモンの材料になったり、臓器保護の役割を果たす脂質ですが、カロリーが高く太りやすいです。

高カロリーな脂質の量を減らすことで、ダイエットの原則である消費カロリー>摂取カロリーを達成しやすく、脂肪が落ちていきます。

一般的に食事のカロリー配分を炭水化物6割、タンパク質3割、脂肪1割にします。

糖質制限ダイエットとは

糖質制限ダイエットは主食であるご飯やパン、麺類などの炭水化物の摂取を制限するダイエット法です。

炭水化物の一日の摂取量の目安は250−300g前後とされていますが、糖質制限ダイエットではその半分程度を目標とします。

ただし、100g以下に制限すると慢性疲労や判断力の低下などの異常を引き起こすので、最低でも130g以上は摂取が必要です。

脂質制限ダイエットのメリット

脂質制限ダイエットのメリットは下記の2つが挙げられます。

  1. 炭水化物を摂取できる
  2. 糖質制限よりもやりやすい

①炭水化物を摂取できる

糖質制限ダイエットが糖質を極端に制限するのに対し、脂質制限ダイエットは糖質と脂質を適度に制限します。

「夕食の炭水化物は抜いて、朝と昼は普通に食べる」というようなレベルで炭水化物の制限は少ないので、ストレスもたまることなく継続しやすいです。

②糖質制限よりもやりやすい

日本人は主食である米やパン、麺を中心とした食事が多いです。

そのため、中心となっている糖質を極端に制限する糖質制限ダイエットは食事内容がガラリと変わるので非常にやりにくいです。

一方、脂質制限ダイエットは日頃の食事から揚げ物やファストフードなどの油の多い食事をシンプルな和食に置き換えるなどやりやすいです。

脂質制限ダイエットのデメリット

脂質制限ダイエットのデメリットは下記の2つが挙げられます。

  1. 糖質制限より進捗が遅い
  2. 外食が難しい
  3. ホルモンバランスが乱れやすい

①糖質制限より進捗が遅い

脂質制限は糖質制限よりもリバウンドはしにくいですが、その分進捗が遅いのも特徴です。

糖質制限は糖質をほとんど取らないので脂肪がエネルギーとして消費されやすいので痩せるのも早いです。

一方、脂質制限は摂取した糖質が優先的にエネルギー源になり、脂質は使われにくいため痩せるのが遅くなります。

②外食が難しい

糖質制限ダイエットでは定食のごはんを抜くなど炭水化物を省くのみなので、外食でもやりやすいです。

一方、脂質制限ダイエットでが外食の際に脂質が少ない料理は少ないため、脂質の制限は難しいです。

③ホルモンバランスが乱れやすい

脂質を制限すると脂質の働きであるホルモンの生成がされにくくなります。

そのためテストステロンの生成が弱まることで集中力の低下や精力の減退、成長ホルモンの分泌が弱まることで乾燥を引き起こす場合があります。

脂質制限ダイエットのやり方

脂質制限ダイエットでは摂取カロリーを算出してから、PFCバランス(タンパク質・脂質・炭水化物のバランス)を決定します。
摂取カロリーを算出するための順序は以下のようになります。

  1. 消費カロリーの算出
  2. 消費カロリーから摂取カロリーを決める
  3. 摂取カロリーからPFCバランスを決める

①消費カロリーの算出

最初に年齢、身長、体重から基礎代謝を割り出します。
基礎代謝の算出はこちらのサイトで行いましょう。

次に算出した基礎代謝に生活活動強度をかけて、おおよその消費カロリーを算出します。

活動強度普段の過ごし方
1.3買い物などを除くと、ほとんど座ったり、寝転がったりしている
1.5通勤や仕事で2時間程度歩くが、それ以外はほとんど座っていることが多い
1.7一日1時間程度はウォーキングやサイクリングなどをしている。
農作業や漁業などを一時間程度行う。
1.9日常的に激しいウエイトトレーニングや、農業や土木作業などの力仕事をしている

例えば身長170cm、75kgの25歳男性の生活活動強度が1.5の場合は2650kcalです。

②消費カロリーから摂取カロリーを決める

ダイエットでは消費カロリーが摂取カロリーを上回るのが基本原則です。
ただし、摂取カロリーが消費カロリーとほとんど変わらなくても、極端に少なくしても良くありません。

一般的には(摂取カロリー)=(消費カロリー)-500kcalとします。
この式では500kcalを毎日消費でき、体脂肪1kgあたり約7200kcalなので一月に2kg痩せられます。

③摂取カロリーからPFCバランスを決定する

先程の例の場合、消費カロリー2650kcalの男性の摂取カロリーは500を引いて、2150kcalとなります。

脂質制限ダイエットでは炭水化物6割、タンパク質3割、脂肪1割に配分するので、PFCバランスは下記のようになります。

  • P(タンパク質)=2150×0.3=645kcal
  • F(脂質)=2150×0.1=215kcal
  • C(炭水化物)=2150×0.6=1290kcal

タンパク質と炭水化物は1gあたり4kcal、脂質は1gあたり9kcalなので、上記の数字を当てはめると以下のようになります。

  • P(タンパク質)=645÷4=161g
  • F(脂質)=215÷9=23.88..24g
  • C(炭水化物)=1290÷4=322.5g323g

このやり方で摂取カロリーとPFCバランスを算出し、ほぼ同じ数字になるように食事メニューを組みましょう。

脂質制限ダイエットの注意点

脂質制限ダイエットでは脂質を総カロリーの1割に抑える必要があります。

女性の場合は1500kcal前後、男性の場合は2000kcal前後が総カロリーとなるため、女性の場合は15−30g程度、男性の場合は20−50g程度となります。

しかし、これらの量に抑えるのは難しく、あらゆるポイントに注意する必要があります。

以下で、脂質を適切に制限するポイントを見ていきましょう。

  1. 調理法を工夫する
  2. 調味料の脂質も考慮する

①調理法を工夫する

脂質制限ダイエット中に揚げる・焼くといった油を使う調理法を用いると、脂質の過剰摂取になる恐れがあります。

脂質制限ダイエット中はできる限り、蒸す・茹でる・煮るなどの油を使わない調理法を選択しましょう。

②調味料の脂質も考慮する

料理を美味しくする調味料には大量の油が使われているものが多いです。

一度の食事では脂質の量が少なくても、日々の積み重ねで油の多い調味料を使うか使わないかで大きな差が生じます。

脂質制限ダイエットを継続するコツ

脂質制限ダイエットは、食べるものに制限を設けるため、飽きやすく、なかなか継続できない方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、しっかり対策することで飽きずに継続することができます。

以下に、「飽きずに続けるためのコツ」を紹介します!

食べ物の種類を広げる

脂質制限ダイエットは食べ物の種類に制限があるイメージがあります。
しかし、タンパク質や炭水化物を摂ることで、食べ物の種類を広げることができます。

例えば、鶏肉や豆腐などのタンパク質を中心に、野菜や炭水化物を加えた料理を作ることで飽きずに続けることができます。

脂質の代わりに味をつける

脂質は、料理にコクや味をつける役割を持っているため、制限すると料理があまり美味しく感じられないかもしれません。
そこで、脂質の代わりに、香辛料やハーブ、酢などを使って味をつけることができます。

具体的には、唐辛子やニンニク、生姜、塩麹などが挙げられます。

レシピ本を参考にする

脂質を制限しつつ、美味しい料理を作るためのアイデアを得ることができます。
レシピ本や料理アプリを活用すると良いでしょう。

自分が好きな食材を中心にしたレシピを探してみましょう!

チートデイを設ける

チートデイとは、ダイエット中に設ける「ご褒美の日」のことです。
チートデイを設けることで、ストレスを解消することができますが、食べ過ぎに注意することが重要です。

ダイエットを続ける目的を持つ

ダイエットを続けるためには、継続する目的が必要です。
痩せたいという目的だけではなく、「健康を維持するため」「スタイルを整えるため」など、自身にとって意味のある目的を持つことが大切です。

MEMO
脂質制限ダイエットは健康的に痩せる方法の一つですが、偏った食事をしてしまうと栄養不足になるため、バランスの良い食事を心がけましょう。
また、無理なダイエットは健康に悪影響を与える場合があるため、無理のない範囲で続けることも大切です。

正しい脂質制限でダイエットを成功させよう

今回は脂質の概要や種類、脂質制限ダイエットのやり方などを紹介してきました。
脂質はホルモンや細胞膜の材料になるなど身体にとって不可欠な栄養素です。

しかし、脂質は同じ三大栄養素の炭水化物やタンパク質に比べて、カロリーが高い上に過剰摂取しやすく太りやすい栄養素でもあります。
今回紹介した脂質制限ダイエットを実践して、無理なくダイエットを成功させましょう。

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