「筋トレを続けているけど、なかなか身体が変わらなくなった」「筋トレで重量が伸びなくなった」このようにお考えではありませんか。
筋トレでは伸び悩みに苦しんで辞めてしまうという人もいるほど、多くのトレーニーが停滞期に悩まされています。そこで今回は筋トレの伸び悩みの原因と解決方法を解説していきます。
目次
筋トレの伸び悩みは誰にでも起こること
「身体に変化がない」「重量がなかなか伸びない」といった筋トレにおける伸び悩みは誰にでも起こることです。特に筋トレは初心者のうちは、たとえフォームに多少の間違いがあっても筋力アップも筋肥大も起こります。
しかし、中級者以上になると筋肉の成長スピードが遅くなり、1年で筋肉量が1−2kgしか増えないということも珍しくありません。それでも正しくトレーニングしていれば長期的には必ず成長はします。
半年以上、身体に何の変化もないとなれば、それは何かしらの原因でつまづいているのだと考えるのが妥当です。以下では、筋トレが伸び悩む原因と解決方法をトレーニングと生活習慣に分けて、それぞれ解説していきます。
伸び悩みの原因:トレーニング編
トレーニングにおいて伸び悩みの原因として考えられるのは以下の4つです。
- フォームを間違えているor可動域が浅い
- 追い込めていない
- 筋肉が刺激に慣れてしまっている
- サプリを上手く活用できていない
①フォームを間違えているor可動域が浅い
1つ目はフォームを間違えている場合、あるいは可動域が浅い場合です。筋トレのフォームは骨格も影響するので、正解は1つではありません。
しかし、正しいフォームの原則は共通しており、それは「筋肉の起始と停止を近づける・遠ざける」ことです。つまり、筋肉の両端を近づけて遠ざけるという意味です。
この原則を怪我しないように、他の筋肉へ刺激が逃げないように、最大の可動域で行えばいいのです。まだ収縮させられる余裕がある場合、まだストレッチさせる余裕がある場合、そのフォームは「可動域の浅いフォーム」となり、筋トレ効果が低下します。
正しいフォームで最大限の可動域で行うためには筋肉の起始と停止の理解、各筋肉がどのような作用を持っているかの理解が必要となります。
フィットネスYouTuber「Sho Fitness」さんの「科学的解剖学的アプローチ」では各筋肉の作用を理解でき、どのように鍛えればいいのかが理解できるようになっているので、ぜひ参照ください。
②追い込めていない
筋トレの原則の1つに「漸進性過負荷の原則」というものがあります。これは、段階的に負荷を上げていくことで筋肉が成長していくという考え方です。
つまり、いかに前回のトレーニングより1kgでも重く、1レップでも多くこなせるかという問題です。同じ重量、同じレップ数、同じセット数でやっていても、前回できたメニューでは筋肉は成長する必要がないため身体は変わらないのです。
追い込み方の方法はいくつかあるので、参考にしてみてください。
- 重量・レップ数を増やす
- インターバルを減らす
- 種目数・セット数を増やす
- 補助してもらって強制的に限界を超える
- 種目のスピードを遅くしてみる
- チーティングを使ってみる
③筋肉が刺激に慣れてしまっている
追い込めていない場合と共通しますが、筋肉が刺激に慣れている場合も筋肉は成長しません。筋肉は与えられた刺激を覚えているため、全く同じメニューばかりやっていてもなかなか変わろうとはしません。
そこで必要なのが刺激の変化です。先述の「より追い込むこと」も1つの変化ですが、もっと大胆な変化を行うのも良いでしょう。
例えば高重量×低レップのトレーニングばかりしていたら低重量×高レップに変えてみる、ベンチプレスから始めているのをケーブルフライから始めてみるといった変化です。
ただただ追い込んで高負荷にばかりこだわるのも、怪我につながるので時には普段やらないことをやってみると良いでしょう。
④サプリを上手く活用できていない
サプリを上手く活用できていない場合も伸び悩みの原因になります。筋トレにおいてサプリを活用する目的は主に、筋分解を抑制して筋合成を促進すること、筋トレそのもののパフォーマンスを高めることの2つが挙げられます。
多くのトレーニーがやっている筋トレ後のプロテイン摂取は前者にあてはまります。「筋トレの重量が伸びない」「すぐにスタミナが切れる」といった時に重要なのは後者となります。
そこで鍵となるのが筋トレ前のサプリと、筋トレ中のドリンクです。筋トレのパフォーマンスを高める上で重要となるのが、エネルギー源とアミノ酸です。
エネルギー用のサプリは筋トレ時のスタミナを高める働きがあり、マルトデキストリンやCCDといった糖質、高強度トレーニング時のエネルギー源となるクレアチンなどが挙げられます。
アミノ酸は筋分解の抑制や疲労回復効果などがあり、身体で合成されない9つのアミノ酸EAA、その中でも筋肥大に効果的な3つのアミノ酸BCAAなどが挙げられます。
これらの糖質やアミノ酸の具体的な摂取方法はこちらの記事を参考にしてみてください。
その他、血管拡張作用のあるシトルリンやアルギニン、トレーニングの持久力を高めるベータアラニン、覚醒作用のあるカフェインなどがあります。
筋トレ前、筋トレ中でそれぞれ下記のように摂取するのがおすすめです。
- 筋トレ前→シトルリン、アルギニン、カフェイン
- 筋トレ中→アミノ酸(BCAA、EAA)、糖質(マルトデキストリン、CCD)、クレアチン
筋トレ前のサプリは種類が多いので、ひとまとめになったプレワークアウトサプリを買うのがおすすめです。
伸び悩みの原因:生活習慣編
トレーニング以外の生活習慣における伸び悩みの原因は以下の3つが考えられます。
- 適切な食事が取れていない
- 睡眠時間が不足している
- ストレスの溜まりやすい環境下にいる
①適切な食事が取れていない
筋肉は食事で作られるものなので、適切な食事ができていなければ身体は変わりません。食事において重要なのはPFCバランスとカロリーコントロールです。
PFCバランスとはProtein(タンパク質)、Fat(脂質)、Carbohydrate(炭水化物)のバランスのことで、PFCバランスを適切なカロリーの範囲内で計算していきます。
カロリーを決定するには消費カロリーを考慮する必要があります。ダイエット目的の場合は消費カロリー>摂取カロリー、増量(筋肥大)目的の場合は摂取カロリー>消費カロリーが基本原則です。
消費カロリーのおおよその目安はこちらの記事を参考にし、ダイエットの場合は摂取カロリー−500kcal、増量の場合は摂取カロリー+500kcalとするのがおすすめです。
そうして決定した摂取カロリーを増量の場合、減量の場合それぞれで下記のようにPFCバランスを当てはめると良いでしょう。(それぞれ摂取カロリーのうちの何%となるかを示しています)
タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | |
増量期 | 30% | 20% | 50% |
減量期 | 40% | 20% | 40% |
②睡眠時間が不足している
睡眠は成長ホルモンを分泌させることで疲弊した筋肉の回復・成長を促す作用があります。どれだけ筋トレや食事の質が高くても、睡眠時間が短くては台無しになってしまいます。
個人差はあるものの最低でも7時間以上は確保しておきたいですね。
③ストレスの溜まりやすい環境下にいる
ストレスと筋肉は実は大いに関係しています。ストレスがかかるとストレスから身体を守るために、体内にあるアミノ酸の一種グルタミンが消費されます。
しかし、体内にあるグルタミンが枯渇していると、筋肉を分解してグルタミンを作り出すよう身体が働いてしまいます。肉や魚、卵などの食材にも含まれますが、熱により変性してしまうためサプリからの摂取がおすすめです。
事前にサプリで補うことでグルタミンの不足を未然に防ぎ、筋分解の抑制に貢献します。グルタミンの詳しい働きは下記の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
質を高めて停滞期を打破しよう
今回は筋トレの伸び悩みの原因と解決方法を解説してきました。筋トレは初心者から中級者、上級者になるにつれて、成長しづらくなります。
そのためレベルアップにつれて、トレーニングと生活習慣の質をより高めて筋肉の成長を促すことが重要です。ぜひ今回紹介した伸び悩みの解決方法を実践して、今までより質の高いトレーニングを実践して停滞期を打破していきましょう。