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ライター:michael
筋トレ歴4年の神戸市在住のパーソナルトレーナー。過去にNPCJコンテスト出場経験あり。
ダイエットや筋肥大に関する正しい知識を多くに人に理解してもらえるよう、自身の経験を交えて発信していきます。
趣味:映画鑑賞、読書、サッカー観戦
スミスマシンはどこにジムでも設置されていますが、初心者にとって最初は使い方で混乱するものです。
しかし、ダンベルやバーベルといったフリーウエイトよりも初心者にとっては安全に行える器具です。
今回はスミスマシンを使うメリットや、スミスマシンを使ったトレーニングメニューについて紹介していきます。
目次
スミスマシンとは
スミスマシンとはバーがレールを沿うように動くマシンのことです。バーベルと同様に種目ができますが、軌道が固定されていてマシンのような要素も兼ね備えています。
バーベルでのトレーニングに慣れていない初心者が、前段階としてスミスマシンでフォームを安定させるのにおすすめです。
スミスマシンを使うメリット
スミスマシンを使うメリットは以下の2つが挙げられます。
- 軌道が固定している
- バーベルで行う種目はほとんどできる
軌道が固定している
ダンベルやバーベルといったフリーウエイト種目では、軌道が自由なため初心者のほとんどがフォームを間違えてしまいます。その結果、効かせたい筋肉に負荷がいかずになかなか筋肉を成長できない場合があります。
さらには背中が曲がったり、肘が開いたりなど関節を痛めるようなフォームになるリスクも高く、怪我しやすいという点からも初心者向きではありません。
一方、スミスマシンでは軌道が上下にしか動かないので、最初のセットポジションを間違えなければ正しいトレーニングができます。
ベンチプレスやスクワットといったフリーウエイトの定番種目もスミスマシンで行えるので、初心者はバーベルで行う準備段階としてスミスマシンで行うのがおすすめです。
全身を満遍なく鍛えられる
スミスマシンはバーベルで行えることはほとんどできるため、全身を満遍なく鍛えられます。
特に胸や脚、背中といった大筋群がメインの種目が多く、これらの部位を鍛えることで肩や腕などの筋肉も補助的に鍛えられます。
スミスマシンの使い方
スミスマシンを使った部位別のトレーニングを紹介していきます。
大胸筋を鍛える種目①ベンチプレス
ベンチプレスは、初心者から上級者までジムに行けば誰かがやっているというほど人気種目です。その反面、フォームを間違えやすく、怪我もしやすいため、最初はスミスマシンでフォームを固めるのがおすすめです。
大胸筋の成長に欠かせない種目で、複数の部位を鍛えられる優秀な種目としてスクワット、デッドリフトとともに「筋トレビッグ3」と呼ばれています。
手幅は肩幅から1.5倍程度にすると大胸筋への刺激が強くなり、上腕三頭筋への刺激を高めたい場合は手幅を狭くすると良いです。
- ベンチに仰向けになり、肩幅から1.5倍程度でバーを握る
- 肩を落として肩甲骨を寄せて胸を張り両脚で地面を踏ん張れる姿勢を作る
- バーをラックアップし、みぞおち付近にバーを下ろしていく
- みぞおちにバーが着くくらいまで下ろしたら持ち上げる
- 肘が伸び切る直前で再度下ろしていく
大胸筋を鍛える種目②インクラインベンチプレス
インクラインベンチプレスは、ベンチの背もたれを脚より頭が高くなるようにして行うベンチプレスです。ベンチを傾けることで大胸筋上部や三角筋前部の刺激が強まります。
通常のベンチプレスばかり行うと上部は発達せずバランスが悪いので、初心者でもベンチプレスと合わせてインクラインベンチプレスも行うのがベストです。
- ベンチの角度を30−45度にセットする
- ベンチに腰掛け、
- バーを肩幅の1.5倍くらいの手幅で握る
- 肩を落として胸を張る
- バーをラックアップし下ろしていく
- 鎖骨と乳首(バストトップ)間くらいの位置で胸上から5cmくらいまでおろした後、持ち上げる
脚を鍛える種目①スクワット
スクワットは下半身を高重量で鍛えられる優れた種目として、ベンチプレス、デッドリフトとともに「筋トレビッグ3」と呼ばれています。
スクワットもベンチプレスと同様にバーベルで行うと背中の前傾度合いや、しゃがみの軌道など様々な点で失敗しやすく怪我につながりやすい種目です。
スミスマシンでフォームを固めてから、バーベルで本格的なスクワットを始めるのがおすすめです。
- 足幅は肩幅程度に開き、バーをラックアップ
- 背筋を伸ばしたまま前傾し、しゃがみ込む
- 太ももが地面と平行になるまで下ろしたら再度立ち上がる
脚を鍛える種目②ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットは片脚をベンチの上に乗せて、反対の脚で行うスクワットです。片脚で行う分、非常に負荷が高くなり、初心者は一回もできないということも少なくありません。
片脚で行うと負荷が上がる他に、身体を支えるための筋力も必要となり、お尻の横にある中殿筋も鍛えられます。
- スミスマシンの後ろにベンチなどの踏み台を置く
- バーを担ぎラックアップ
- 片脚を後ろのベンチに載せたまま、前足の膝を曲げていく
- 前足の膝が直角になるくらいまで曲げたら元の位置に戻していく
背中を鍛える種目:ベントオーバーローイング
ベントオーバーローイングは身体を前傾させたまま、バーを持ち上げるトレーニングです。広背筋や僧帽筋の中部・下部をメインに鍛えられます。
僧帽筋にしっかり効かせるためには、肩甲骨を寄せながら十分にバーを腹部に向かって引きつけるようにしましょう。
- 脚を肩幅程度に開き、肩幅より広めにバーを持つ
- バーをラックアップし、最下点まで下ろす
- 膝を少し曲げて、背筋を伸ばしたまま前傾姿勢を作る
- 肩甲骨を寄せるようにバーを腹部に向かって引きつける
- 腹部に着くくらいまで引いたら、元の位置に下ろしていく
肩を鍛える種目:ショルダープレス
スミスマシンのショルダープレスは、バーを真上に持ち上げる種目です。三角筋前部や三角筋中部を鍛える種目で、三角筋の種目の中では高重量を扱えるため、筋肥大や筋力アップに効果的です。
- ベンチを垂直手前まで立てて腰掛ける
- バーをラックアップし、肘を伸ばしながらバーを持ち上げていく
- 肘が伸び切るまで寸前まで持ち上げたら、元の位置にゆっくり戻していく
ふくらはぎを鍛える種目:カーフレイズ
カーフレイズは、かかとを上げ下げするトレーニングでふくらはぎを鍛えるトレーニングです。バーを担ぐことで自重トレーニングよりも高負荷で行えるのがメリットです。
また、動画のように下に台を置き、かかとを水平より深く下ろすことで可動域を広げられます。
- バーの下に台を置き、台につま先を載せる
- バーを担ぎ、かかとを下ろしていく
- ふくらはぎが十分に伸びたところで、かかとを持ち上げていく
- ふくらはぎが十分収縮したら、再度下ろしていく
スミスマシンを使う際の注意点
スミスマシンでのトレーニングの際には以下の二点に注意しましょう。
- セーフティーバーをつける
- 斜めに引くタイプもある
セーフティーバーをつける
スミスマシンにはバーのサイドにセーフティーバーがあります。これは最下点でバーを上げられなくなった時にバーから身体を保護するためのものです。
セーフティーバーの高さを合わせずにトレーニングしてしまうと、万が一の時には命の危機にも関わります。実際ベンチプレスの失敗による死亡事故も起きているため、「自分は大丈夫」と慢心してはいけません。
逆に言えば、セーフティーバーを設置すると限界が来ても安全なため、安心して限界まで追い込めます。
斜めに引くタイプもある
スミスマシンは一般的に鉛直方向に動きますが、中には斜め上に上がるものもあります。ベンチプレスなどのように元々斜め上に上げる種目では問題ありませんが、スクワットなどの種目で斜め上の軌道はやりづらいでしょう。
マシンの軌道を確認し、やりやすい種目を選択する必要があります。
スミスマシンで筋トレの幅を広げよう
今回はスミスマシンを使うメリットや、スミスマシンを使ったトレーニングメニューについて紹介してきました。スミスマシンはフリーウエイトとマシンの要素を併せ持つ特殊な器具です。
軌道が決まっており、バーベルよりも安全に行えるため、フリーウエイトに慣れていない初心者におすすめです。ぜひスミスマシンを活用して全身を効率的に鍛えていきましょう。